富山市(富山) 西新山(1110.2m) 2021年3月27日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 12:49 駐車余地−−12:52 車止め−−13:30 730m鞍部−−14:34 西新山 14:40−−14:53 830m鞍部−−15:02 林道−−15:21 車止め−−15:24 駐車余地

場所富山県富山市(旧八尾町)
年月日2021年3月27日 日帰り
天候薄曇
山行種類残雪期の籔山
交通手段マイカー
駐車場舗装が終了する箇所に駐車
登山道の有無無し
籔の有無残雪が多く藪はほぼ無し。山頂直下まで杉の植林帯が続いていて、もしかしたら無雪期でも藪は薄いかもしれない
危険個所の有無無し
山頂の展望平坦で周囲に立木が多くあまり良くないが、少し南に移動すれば北アルプス方面が見える
GPSトラックログ
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コメント先週の日曜日に登ろうとしたが日の出前から林道で爆風状態で稜線に出ると行動不能の可能性が高く断念したがそのリベンジ。森石山の直後に登り少々疲れ気味で腐れ雪に苦労したが無事に登頂。森石山と同じ標高なのに残雪はずっと多く、ほとんど雪の上を歩けた。山頂直下まで杉の植林帯が続いており、もしかしたら藪が薄く無雪期でも容易に登れるかもしれない。林道は舗装が終わってその先はほとんど雪に埋もれて路面状況は不明だが、もしかしたら730m鞍部まで普通車で入れる可能性あり。車止めがあるが鎖は開いたままだった。




舗装終点に駐車 駐車箇所から先はダート。雪解け直後で荒れ気味
車止めがあるが鎖はかかっていない。無雪期ならマイカー可か? 林道のみ雪が残る
標高700mの林道カーブ 730m鞍部から東を見ている。林道が延び伐採地が広がる
730m鞍部から山頂方面。予想外に雪が無いが藪も無い 標高800m付近。チャボガヤ藪
チャボガヤ藪を避けて左の急雪面を登る
標高860m付近から見た立山、剱岳。この場所からしか展望が無い
標高860m付近から見た北側の961m峰 880m峰は雪が無いが藪は薄い
880m峰付近の目印 870m鞍部。南側はブナの自然林
870m鞍部から山頂方向。ずっと杉の植林が続く カモシカの足跡
標高1000m付近でワカン装着 標高1060m付近。積雪は1m程度か
標高1060m付近 標高1100m付近。ここで植林が終わる
山頂へ緩やかなブナ林を登る 西新山山頂。広く平坦
西新山山頂から見た360度パノラマ展望写真。真の山頂より南側で北アルプス方面が開ける
西新山山頂付近から見た北アルプス
西新山山頂付近から見た槍ヶ岳 北ア展望地から山頂を見る
帰りにはまった落とし穴 ワカンと往路のツボ足の沈み方の違い。ワカンの効果大
帰りは830m鞍部から北側の谷を下る。積雪で水の流れは無し 谷は終始杉の植林が続く
標高700mで往路の林道に合流 駐車余地到着


・読みは「にししんざん」ではなく「さいしんやま」である。場所は先週登った戸田峰のすぐ東側であるが谷で分断されている。北東側には昨年秋に登った洞山があり尾根続きであるが間には961m峰と790m鞍部があり、洞山から西新山まで通して歩くと意外とアップダウンがある。用事があるのは西新山だけなのでこの山のみを狙うことにした。

・どこから登るかであるが、最もアプローチがいいのは東側の猪谷川沿いの林道終点から。しかし主稜線まで相当急な斜面の連続であり、特に雪が付いた時期はリスクが高そうだ。逆にアプローチは良くないが傾斜が緩やかなのが北側の久婦須川ダムからの林道で、主稜線の730m鞍部近くまで林道が達している。ただし雪がある時期は除雪されるのは桐谷集落かダムまでであろうから、雪が積もった長い林道歩きが待ち構えており雪質が柔らかくラッセルが必要な場合は地獄を見ることになる。ネットで調べたら案の定、除雪はダムまでであった。

・と言うわけで久婦須川沿いの林道の雪は消えているが山には残雪がある時期がベストであろう。しかしその時期の見極めは地元住民以外は難しい。今回は直前に近くの戸田峰に登って久婦須川沿いの車道に雪が無いことが分かり、試しに車で入ったらダムを過ぎて発電所手前から730m鞍部へ至る谷沿いの林道にも雪が無く、道路を塞ぐ雪が現れた標高530mのカーブまで車で入れたのが大きかった。戸田峰に登らなかったら今年登ることは無かっただろう。

・実は戸田峰に登った翌日に登る計画を急遽決定したが天気が下り坂で、谷筋の林道に駐車していたのに夜中には南の爆風で車が揺れるほどで、これでは稜線に出たら行動不能の風速は確実であり、小雨も降り始めたので断念したのであった。実行はその翌週とした。おそらく先週の道路上の雪が消えてもっと奥まで車で入れるようになっているだろう。

・当日はまずは宇奈月温泉近くの森石山(標高差約850m、藪漕ぎ)に登った後に西新山に向かった。先週と同じ地点まで車で入れたとすれば山頂までの標高差は約550m。雪と藪で1日の標高差1400mはきついが無謀ではないだろう。もちろんそれなりに疲れるだろうが。

・先週通ったばかりなので道順の記憶はばっちり。ダムを通過して林道に入っても先週あった雪はきれいさっぱり消えていた。これなら先週より奥まで入れるのは確実。実際に先週雪に邪魔されて入れなかったヘアピンカーブの雪は完全には消えていなかったが通行には支障がないくらい縮小し、その先は雪は皆無。どこで雪が出てくるかと心配していたら、標高550mの緩やかなカーブを過ぎるとそれまでの広い舗装道路がダートに変わり道幅も狭くなった。最初のうちはさほど路面状況は悪くなく普通車でも問題なかったが、雪解け直後ということもあり少し進むと細かな落石が目立つようになり、谷間で右カーブして次の尾根で左カーブするところで残雪でストップ。ここには車止めのポールが立っているが鎖は垂れ下がった状態で、無雪期でもフリーパスらしい。残念ながら残雪のため路面状況は不明だ。

・苦労してUターンして舗装終点まで戻って駐車。ここから車止めまで大した距離は無いので安心して駐車できる場所の方がいい。さて、装備であるが気温が上がって雪が緩んでいるのは確実なのでワカンは必要だがアイゼンはどうだろうか。悩んだが持っていくことにし、アルミの軽ピッケルも持つことにした。これで大半の状況に対応可能だ。

・しばし林道歩き。林道周囲は杉の植林帯が続くが花粉はゼロではないがそれほど多くないようで、少し目が痒い程度で済んだ。最初は斜面に残雪は無く林道上のみ雪が残る状態だったが、緩やかに進むにつれて周囲の植林帯にも雪が見られる様になり一安心。雪の状態は多少沈む程度でワカンを使うほどではないのでツボ足で歩いた。

・地形図に記載されていない林道があちこちにあり、地形図に記載された標高700mの大きなカーブがどこなのか良く分からない状況。高度計があるがこれだけ緩やかな登りではあまり信用できない。でも最終的にはそのカーブはすぐに分かった。林道は左カーブして直進方向に林道が無くなったからだ。

・直進方向の浅く小さな谷筋をさらに遡っていると気付かないうちに林道に乗っていた。地形図に無い林道がさらに上部まで延びているようだ。林道は730m鞍部まで達し、そこからは北側の961m峰方面へと上がっていて、鞍部より北側の斜面は広範囲に伐採されて開けていた。地形図に記載された林道は標高700m付近から961m峰方面へ上がっていて、おそらくそれと繋がっているのではなかろうか。

・730m鞍部より南側は背の高い杉の植林帯だが北斜面なのに雪は無い。ただし藪も皆無で快適に登れる。林道の雪質なら雪が無い方が楽だ。結構な傾斜でぐんぐん高度を上げると部分的に雪が出てくるが無雪地帯を選んで登っていく。しかし標高800m付近に達してさらに傾斜がきつくなると無雪地帯はチャボガヤが登場。さすがにこれに突っ込むのはイヤなので左手の急な雪面に移動して藪を避ける。雪は適度に緩んで足首程度まで潜るのでアイゼンもピッケルも無しで容易に登れた。

・標高880m肩まで上がってやっと傾斜が緩むと同時に尾根上は雪が消えて薄い笹が顔を出していたので尾根北側の残雪帯を伝った。ここで初めてピンクリボンの目印が登場する。880m小鞍部に達して尾根の南側が見えるとそちらは明るい自然林だった。自然林の中を登るかこのまま杉の植林帯を登るか悩んだが、日差しが葉で遮られる植林帯の中の方が日当たりが悪く日中でも雪の緩み方がマシだとうと推測して、このまま植林部分を登ることにした。880m等高線に囲まれた部分は小ピークを構成しているが、このピークを過ぎてからは全面が残雪に覆われて地面は見えなくなった。

・同じような景色が続く杉植林帯を登っていくが、さすがに森石山からの連荘で疲労の色が濃くなり、足首程度の雪の沈みでもきつくなってきたので標高1000m付近で今シーズン初のワカン装着。ほぼ潜らなくなり快適。スノーシューと違ってワカンの自重はかなり軽いので足も軽い。

・標高1050m付近では根開きした杉があり、積雪はおよそ1m程度だった。ほぼ同じ標高の森石山ではほとんど藪漕ぎだったが、それとは大違い。

・杉の植林は山頂直下標高1100m肩まで続いていた。積雪で藪の状況は不明だが、一般的には植林帯の中は藪が薄いので、もしかしたらこの山は無雪期でも意外と簡単に登れてしまうかもしれない。

・傾斜が緩む標高1100m肩でブナの自然林に変わると山頂はまもなくだ。緩やかに登っていき広い平坦地が西新山山頂だった。明瞭な高まりは無いが雪のある今なら何となく最高点が分かるが、その周辺のブナに山頂標識や目印は無かった。まあ、目印はあっても気付かなかっただけかもしれないが。帰宅後にGPSの軌跡を確認したらまさにその場所が三角点のある場所だった。その山頂には周囲が溶けた長方形の穴があったが、おそらくは休憩時の風除けに掘った穴だろう。少なくとも今年は私の他に誰か登った証拠だ。

・広い平坦地なので離れたブナも展望の邪魔になり、山頂からの展望は意外と良くない。その代わりに僅かに南に下ると南東方向の展望が開けて北ノ俣岳〜槍穂の展望が得られる。先週同様に今日も空気の透明度がイマイチで、デジカメの液晶では北アが写っているのか判別できない程度であった。

・帰りは880m小鞍部まで下ってから尾根を外れて北側の谷を下った。残雪の林道歩きを短縮するためであったが、この谷間は往路の尾根よりも傾斜が緩やかで全面が雪に覆われていて歩きやすかった。相変わらずずっと杉の植林帯が続いていて、おそらく無雪期でも水の流れが無いかあっても大した水量ではなさそうだ。雪に覆われた林道に合流したのは標高700mの大きなカーブ付近だった。

・以降は林道歩き。ワカンのおかげで雪の沈みは往路より少なくなり楽ができ、車止め直前までワカンのまま歩いた。ワカンを脱いで雪が消えたダートを歩いて駐車箇所へ。出発時より雲が増えて薄曇から曇くらいに変わっていたが、まだ雨が降る心配は無さそうだった。

 

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